デザイナー人生を180度変化させた受賞。落ち着きを取り戻した今、なにを思う?
2017年6月16日、フランス・コレーズ生まれの25歳、デザイナーのマリーン・セルがLVMHプライズを受賞した。LVMHプライズは若手ファッションデザイナーに向けた賞のなかでも最高峰の栄誉とされる。マリーンは賞金30万ユーロ(約3,800万円)を獲得し、ファッション界の新星としてその名を馳せた。パリで行われた授賞式でリアーナが彼女の名前を発表したとき、マリーンは舞台裏で水を飲んでいた。「おかしな瞬間でした。それほど期待はしてなかったんですから」と語る彼女は現在パリ18区のアパート「スラッシュ・スタジオ」にいる。彼女とチームメンバーの2人は、受賞から1ヶ月経ってそこにスタジオを移した。「まるで魔法のようでした」
マリーンの身長は152cm、頭を短く刈り込んで、顔には茶目っ気のある笑顔を浮かべている。私が到着した時には、彼女の小柄な体は姉のジャスティンの隣にあるラップトップPCの前で丸く縮こまっていた。彼女の態度は常にビジネスライクだ。遠くの壁には、ブリュッセルのラ・カンブレ・モードの学生だった頃にデザインされ、LVMH受賞作品でもある「15-21」と「ラディカル・コール・フォー・ラブ(Radical Call for Love)」の2つのコレクションが掛けられていた。
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